ABPI研のプロジェクトが日本農芸化学会の英文誌(BBB)で公開されました
「高照度 290 nm UV-Bを用いたブドウ果皮中のレスベラトロール含量増加技術」が日本農芸化学会の英文誌(BBB)で公開されました
2022年3月3日
アグリバイオフォトニクス研究会のプロジェクトとして進めていたUV-B LEDによる植物二次代謝物の含量増加技術開発の成果が公益財団法人日本農芸化学会の英文雑誌 Bioscience, Biotechnology & Biochemistryで公開されました。
日亜化学工業株式会社の鶴本氏(大阪府立大学社会人ドクターコースにも在学中)、藤川氏、大阪府立大学大学院生命環境科学研究科の岡澤准教授らは、これまでUV-Cによって含量増加が認められていたブドウの機能性成分であるレスベラトロールが、高照度のUV-B(90 kJ/m2)で、9倍にも増加することを発見しました。この効果は、巨峰、マスカット・ベーリーA、シャイン・マスカットおよびデラウェアで確認されたことから、広範囲のブドウ品種に応用できると期待されます。本研究は、大阪府立環境農林水産総合技術研究所とカタシモワインフード株式会社との共同研究として行いました。また、日本農芸化学会の農芸化学中小企業産学・産官連携研究助成金の支援を受けました。
【論文情報】
Effect of high-does 290 nm UV-B on resveratrol content in grape skins
Tomohiro Tsurumoto, Yasuo Fujikawa, Yushi Onoda, Masahiro Kamimori, Kazuya Hiramatsu, Hideo Tanimoto, Daisaku Ohta, Atsushi Okazawa
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, zbac014
https://doi.org/10.1093/bbb/zbac014
【連絡先】
大阪府立大学
岡澤 敦司:okazawa@plant.osakafu-u.ac.jp